【ビジネス】通信教育『Strategy Essence』での学び~新規事業開発とシナジー~

ビジネス

今回は新規事業とシナジーについてまとめます。

前回はこちらから

【ビジネス】通信教育『Strategy Essence』での学び~成長戦略~
2回目は成長戦略についてまとめます。 初回はこちらをどうぞ 出展は学校法人産業能率大学が発行している『Strategy Essence』です。 通信研修リポートの内容を自分なりにまとめましたので,参考にしてみてください。 ドメインについて ...

 

Contents

新規事業開発

新規事業を立ち上げようとすると,『もうかるのか?成功するのか?』など失敗を懸念するあまり話が進まず,結局短期間で成果の出やすい既存事業の改善に注力してしまうことがよくある。

目的を持つことが大事

・次代の本業を作る

・本業を補完する小粒な事業をつくる

・組織を活性化する

などの目的を持つことから始まる。

アプローチ方法はトップダウンかボトムアップ

トップダウン経営トップやトップを補佐する企画部門が企業の目指すべきビジョンやドメインを明らかにして,新しいビジョンやドメインに合致する新規事業を開発する方法
ボトムアップ従業員の創造性・自発性を重視し,制約が少ない環境で事業を創造させる方法

トップダウンでは,経営者が魅力的なビジョンを明示することと,人材や資金を思い切って投入することが大切である。ボトムアップでは,創造性・実行力のある優秀な人材を採用・育成すること彼らに権限を委譲して自由に活動させることが大切である。

katapi’s memo

経験上ほぼトップダウンのことが多いが,ボトムアップで出たアイデアや新規開発テーマ案をブラシアップしてアピールしたい。そしてもっとボトムアップでみんなが主体性をもって取り組める環境を作りたい。

事業撤退

新しいことを始める際には,不要になった事業を撤退させる事態も中にはあると思います。

ここでは事業撤退についてまとめています。

事業撤退の動機

・展開する市場が縮小し,事業を維持でいなくなった

・競争に敗れて,利益が確保できなくなった

・上記2つに該当しないものの,目指すビジョンやドメインに合致しない事業から撤退する。⇒戦略的事業撤退

・その他の理由。土木建築業界のJV(共同事業体)のように,特定の事業の完遂により事業体を解散し撤退する

撤退障壁について

事業撤退は事業経営の中で最も難しい意思決定である。ポーターは以下に示す6つの撤退障壁を指摘している。

①耐久性のある専門特化した資産

特定の立地を前提とした資産や特定業種に特化した資産のため流動性が低くなり,撤退のための移転コストが大きくなる

②撤退コスト

労働者への補償,設備撤去費,契約解除のペナルティなど,直接・間接に費用が発生する。

③戦略的要因

多角化した企業では,撤退する事業のイメージ,マーケティング能力,資本市場へのアクセス,共用資産などの点で他の事業部門との関係が強い場合,撤退により企業全体の競争力が低下する。

④情報要因

他企業と資産を共用していたり,取引が絡み合っていたりすると,事業の実態についての情報がつかみにくくなり,判断が難しくなる。

⑤心理的要因

経営者の特定の事業への愛着,従業員への配慮,自信のキャリアが傷つくことへの恐れ,プライドから撤退を避けようとする。

⑥政府・社会への制約

トップが雇用や地域社会への影響を配慮したり,政府が撤退に対して補償を要求したりする場合,撤退が難しくなる。

 

katapi’s memo

経営を始めるときもいろいろ考えることが多くて難しい印象だが,撤退するときも同じかそれ以上に考えることがあり,厳しい決断を下さなければならないこともあるように思う。ただ自分のプライドで撤退しないというのはどうかと思う。決断の際は完全に私情は挟みたくないものだ。

シナジーの展開

シナジー(synergy:相乗効果)とは,企業が複数の事業・製品を展開することによって,それぞれを単独で展開した場合よりも大きな効果が得られることをいう。

シナジー効果には,経営資源の共用によるコストの低減や顧客の分散などによるリスク低減がある。

アンゾフは以下の4種類のシナジーを提起している。

①販売シナジー

共通の流通チャネル,販売管理,ブランドなどによって販売面が生まれる効果

②生産シナジー

設備・人員の効率的な活用,大量仕入れによる仕入れコストの低下など,生産面で生まれる効果

③投資シナジー

共通の材料・部品の使用による在庫投資の節約,生産設備の共用による追加投資の回避など,投資の節約が可能になることで生まれる効果

④管理シナジー

経営者・管理者の過去の経験を活用することで生まれる効果

 

ある戦略を遂行することで生み出される資産を将来の別の戦略で使うという考え方をダイナミック・シナジーと呼ぶ。

katapi’s memo

シナジーという言葉のせいで,本当は撤退すべき事業も期待して継続してしまうこともあるようだ。またシナジーを実現するために莫大なコストをかけたり,顧客や競合他社の存在を忘れてしまう事態にならぬよう注意が必要だ。

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